『4月の永い夢』
亡き恋人から届いた手紙――止まったままの私の「時」が動き出す
3年前に恋人を亡くした27歳の滝本初海。音楽教師を辞めたままの穏やかな日常は、亡くなった彼からの手紙をきっかけに動き出す。
元教え子との遭遇、染物工場で働く青年からの思いがけない告白。そして心の奥の小さな秘密。
――喪失感から緩やかに解放されていく初海の日々が紡がれる。
公式HPより引用
2018年5月12日公開
『百日告別』
『愛を積むひと』
東京の下町で営んでいた工場を閉鎖し、残りの人生を北海道で過ごそうと決意した篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)の夫婦。かつて外国人が暮らしていた家を手に入れて暮らす二人だが、仕事一筋だったゆえに篤史は手持ちぶさたになってしまう。そんな彼のために良子は、家を囲む石塀作りを頼む。しかし、良子が以前から患っていた心臓病を悪化させて他界してしまう。深い悲しみに沈む篤史だったが、石塀作りを手伝う青年・徹(野村周平)との交流や、娘・聡子(北川景子)との再会を経て、前を向くようになる。
エドワード・ムーニー・Jr.の小説「石を積む人」を基にしたヒューマンドラマ。北海道で第二の人生を過ごそうとする夫婦が、改めて自分たちの愛情や絆を見つめ直す姿を追い掛けていく。メガホンを取るのは『釣りバカ日誌』シリーズなどの朝原雄三。佐藤浩市と樋口可南子が主人公の夫婦にふんし、その脇を『悪夢ちゃん』シリーズなどの北川景子、『日々ロック』などの野村周平らが固める。
シネマトゥデイより
2015年6月20日(土) 全国ロードショー
『あなたへ』
高倉健さんの遺作。
人はいつも、伝えきれない想いを重ねて、一期一会の旅を続けている。
刑務所の指導技官・倉島英二(高倉健)のもとに亡き妻・洋子(田中裕子)が残した2枚の絵手紙が届く。
そこには、
”故郷の海を訪れ、散骨をしてほしい”
と綴られていた。
なぜ妻は、こんな形で想いを伝えようとしたのか?
長年連れ添った夫婦の間にも理解しえない何かがあるのだろうか?
予告映像をご覧ください。
『ラビット・ホール』
愛するものを失った悲しみ。それが愛する自分の子だったら、その喪失感は限りなく大きいだろう。本作はそんな夫婦の物語。“ラビット・ホール(ウサギの穴)”とは、「不思議の国のアリス」でウサギを追いかけてアリスが落ちた穴の事。不思議の国に迷い込んでしまったアリスのように、子どもの死をきっかけに今までとは別な世界に迷い込んでしまったというたとえだろう。この夫婦が悲しみと寄り添いながらも生きていく決意をするまでを丁寧に、そして繊細に描いた作品だ。
原作はピュリツァー賞を受賞した戯曲。キッドマンは本作の演技により、2011年アカデミー賞主演女優賞にノミネート。監督は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル。
『再会の街で』
キャリアと愛する家族に恵まれ、誰もがうらやむ順風満帆な人生を送るニューヨークの歯科医アラン(ドン・チードル)。ある日、彼は911の飛行機事故で妻子を亡くし、消息がわからなくなっていた大学時代のルームメート、チャーリー(アダム・サンドラー)を街で見かける。元歯科医のチャーリーは、今や世捨て人のような生活を送っている。
アランは友人としてチャーリーに力を貸そうとするのだが、チャーリーは家族のことに触れられると突然怒りだす。人の死に対しては鈍感になっていて、アランの父が死んだという知らせが入っても執拗にアランを遊びに誘う。チャーリーは現実の世界ではなく仮想空間に生きているかのよう。思考と感情のバランスが崩れ正気を保てない自分にかまわないでほしい。でも、やはりどこかで見守っていてほしい。そんな繊細で複雑な被災者遺族の気持ちを上から目線ではなく、同じ視点から受け止めることの大切さが身にしみる。
『いのちが いちばん 輝く日』
滋賀県近江八幡のホスピス「ヴォ―リーズ記念病院 希望館」で、ホスピス医の細井順氏と入院患者との40日間に密着したドキュメント。
旅立たれた患者さんを偲ぶお見送りの会で、悲しみの中にも笑顔があったことに大きなショックを受けたという溝渕雅幸監督が、ホスピスに関心を持ったきっかけだった。
「よりよく生きたこと」は、「よりよく死んでゆく」ことでもある。
患者にとって、家族にとって「理想の死」とは何なのか?
人生最期の時に、輝くいのちが ここには あった。